9年目の米作り・酒造り「女将」    R4.5~R5


 令和5年2月15日(木)スパークリング日本酒「OKAMI no AWA」を華々しくお披露目いたしました。
 「しゅわっちガールズ」と称し、私たちの娘たちをイメージとして前面に押し出したプロモーションが大好評!
 とても賑やかなスタートが切れました。

 3月13日(月)からは個人の判断でマスクなし可能となります。
 明けない夜はない、コロナ禍からの脱却、未来を信じて9年目を振り返ります。


 なんと表現してよいか・・鬱々とした気持ちの晴れない毎日が続く6月、残念ながらコロナ禍第6波がまだまだ継続して
おります。
 福井県においても連日三桁の感染者を出しています。
 昨年11月から始まったふくいdeお得キャンペーンは小出し状態・・ひと月ずつの延長をを繰り返しています。
 それでも2年ぶりにゴールデンウィークをフルで営業できたことは、疲れましたがとてもありがたいことでした。
 季節も暖かくなると、軽症であるオミクロン株は軽視され始め、屋外のマスクは不要となってきました。

 
       

 5月24日(火) 田植え

 女将8人
 当日は爽やかな五月晴れ!気温もぐんぐん上昇して最高気温が30度超える真夏日となりました。

 交替しながら30アールの田植えを行いました。
 直植えは2年ぶりです。圃場に足を踏み入れた時の感触を久しぶりにうれしいと感じることができました。
 手植えは慣れたもの。苗を受け取ると、人差し指と中指に挟んでまっすぐ挿しこみます。
 あちこちで笑い声が起こり、何ともにぎやかな田植えとなりました。
 今年はアフレア(芦原温泉駅西口ふれあい広場)の映像撮影のためカメラが・・相当気合が入ります。
 新調したお揃いのポロシャツでは初めての作業になります。

 
       

 6月より様々な発酵を学び、北陸新幹線敦賀開業に向けて準備を整えることになりました。
 8年にわたり「女将」の酒造りで発酵を学ぶ私たちに何ができるのか・・料理長を交えて模索します。

 秋に開催される「発酵ツーリズムほくりく」という企画展のキュレーターである小倉ヒラク氏に4月5日(火)お話を
伺う機会がありました。
 発酵食である味噌、醤油、みりんをはじめへしこや漬物など様々な食材を扱う私たちに何ができるのか・・。
 5月16日(月)ヤマト醬油味噌糀パークと農口尚彦研究所への研修を企画しました。
 最先端の発酵文化を学ぼうと、9人が参加しました。

 8月22日(月)
 日本酒「女将」をベースとしたスパークリング日本酒の商品化のための試飲会を行いました。
 北陸新幹線県内延伸を見据えた取り組みの一環で、普段日本酒を飲まない人にも楽しんでもらえる商品をと考えました。
 女将7人と蔵元である久保田酒造、お集りの方々に「女将」に炭酸を注入した甘口と辛口の二種類の試作品をを飲み
比べていただきました。
 意見を交わし「日本酒が飲めない人が飲むなら甘口がいい」と甘口を商品化することを決定
 併せて、瓶の形状やラベル、名称などの検討を行いました。
 秋頃完成が目標ですが、仕込み作業も始まりますし、じっくりと取り組みます。

       

 10月6日(木) 稲刈り

 女将13人が軽井沢への研修旅行から帰った翌日の稲刈り。
 体力的にもしんどいものでしたが、フレッシュな若女将2人に来てもらい7人での作業となりました。
 前日あたりから急に寒くなり、日も差さず、昨年の暑さとは全然違います。
 ですが、少しずつ思い出しながら手刈りをしていると寒さを感じることはありません。
 圃場の稲穂はたわわに実り、黄金色です。
 毎年変わらずへたくそで、剣岳ファームさんに叱られながら刈り取り束ねて、今年は「はさがけ」もさせていただきました。
 今年は大雨も、台風も来て心配でしたが収穫量はよさそうです。

 まだ第7波を経てコロナ禍ではありますが、10月11日からは全国でのキャンペーンも再開されます。
 蔵元も、大きい瓶の「女将」の需要が出てきてこそ回復傾向を実感できるのではないか、期待を込めて仕込みを
始めるようです。

 
       

 おかげさまで、女将たちは忙しくしています。
 9月17日より金津創作の森において「発酵ツーリズムほくりく」という企画展が開催されています。
 それに向けて私たちは女将の酒粕を使用した減塩へしこを開発、「小倉ヒラク×あわら温泉女将」での試食販売を
10月22日(土)に開催、角打ちも行いました

 小倉氏は世界に日本酒の素晴らしさを発信する伝道師「酒サムライ」の叙任者に選ばれており、角打ちトーク
では「女将」評をしてくださいました。
 そしてアドバイスは、「日本酒は、甘口には甘いもの、辛口には酸味のあるものなど同じものを併せるとよいよ」
 甘口にはほおずきの実とかあんず、辛口はへしことか小鯛の笹漬けを提案してくださいました。
 斬新だなぁ・・と思った利き酒師の端くれ女将でした。

       
 
 11月14日(月) 初添え 

 10時より、女将4人
 今年も地元テレビ局2社の取材が来てくれました。
 折しも、10月11日から全国旅行支援が開始され、毎日多くのお客さまにお越しいただいていいるあわら温泉。
 9年目の仕込みに対する思いをいろいろ切り取って取材していただけました。
 今年は暖かい日が多いと感じてましたが、当日朝の気温はグッと冷えて、蒸した酒米の蒸気が白く広がります。
 乾燥させた蒸米を酒母の入ったタンクに投入。醪の放つ甘い香り・・
 櫂棒を使って撹拌。「コメをつぶさず、引き上げる時は手首のスナップだけ」と蔵元の声がかかります。
 初添えの済んだタンクはやはりいつも通り
 フツフツ・・フツフツ・・40日間の発酵が始まります。

 12月8日(水) 上槽

 女将1人
 甘口の初搾りに立ち会いました。アルコール度数17%の黄金色の原酒がタンクに注がれてきます。
 今年は少し緑がかっているようにみえます。確かに緑だ・・
 蔵元が原酒を口に含んで利き酒します。
 「メロンの味がします。まだガスが抜けず、ピリピリとした刺激を感じますが、いつもより切れが良いと思います。」
 舌の上でふわふわした感じがするのは味が軽やかであるということ。
 酸は感じず、1週間ほどで味が落ち着くとのこと
 日本酒度は-4.7と程よい度数 立香も甘い匂いがします。
 今年の酒米は9月の日照不足はあったものの、長雨や台風もなく、米質は良いものとなりました。
 山田錦特有の熟成の旨味を感じさせます。 
 私も試飲させていただき、蔵元の説明を聞きながら利き酒を楽しみました。贅沢な時間です。
 今年も良い出来となりました。
 辛口はもう少しあとの搾りとなります。

        
 

 12月21日(水) お披露目会

 女将9人 若女将1人
 今年も旅館会館でマスコミの皆さんのみお集まりいただきご披露しました。
 甘口1000本、辛口3000本、合計4000本の新酒ができました。
 今年は飛躍の年、卯年にちなみ兎の設え・・精進を学んだので永平寺様から頂いた食事の前に唱える「五観の偈」も共に
飾らせていただきました。
 「観」とは心の眼で観ることを意味します。改めて「観光」を心得ます。

 今回はあわら市森市長もご臨席、ご挨拶をいただきました。
 女将の会会長山口プロジェクトリーダーからは、観光経済新聞社が主催する「にっぽんの温泉100選」において、
 あわら温泉が昨年の40位から22位にランクアップという大躍進を遂げた報告と共に、お世話になった皆様に
感謝を申し上げました。
 ひと通り一年の米作り酒造りを振り返り、蔵元に利き酒していただき、総合的な講評をいただきました。
 「利き酒というのは記憶のデータベースから言葉を探し出す作業です・・」
 そして選び出された言葉が・・
 甘口は甘い香りがしてバニラの味を感じます。辛さを感じないさっぱり、あっさりした仕上がり。
 辛口は淡雪のようなふわふわした感じで、スイスイと喉に入ります。今は若鮎のようだが日が経てば落鮎のような旨味が
出てくるのではないかとのことでした。
 楽しみな「女将」ができ上りました。ぜひ多くの方に飲んでいただきたい。
 今年も試飲は取りやめ、お持ち帰りとさせていただきました。


 来年度は、「女将」10年目、10年アニバーサリーのお酒ができ上り、来年3月には北陸新幹線敦賀開業、あわら温泉
開湯140周年を迎えます。

 あわら温泉では、親会、青年部、女将の会と部会が分かれているのですが、リボーン会議と称してその壁を取り払って
企画を始めています。
 そして加速度的に様々な動きが出てきました。
 確かに旅館の業務以外が忙しすぎる・・
 北陸新幹線敦賀開業に向け、新しいコンテンツをつくりながら、魅力ある温泉地を発信します。

 福井県からの依頼や、軽井沢町との連携、私たちのウエルネス温泉地構想の進捗具合なども記録していかなければ・・。
スパークリング日本酒「OKAMI no AWA」の詳細は改めてご報告します。

 さあ・・3月19日(日)は芦原温泉駅アフレアオープンです。
 大きな期待をもって、機運醸成、盛り上がりましょう!